こんにちは、株式会社KNOCK動画マーケティング部です。

先日、弊社クライアントから以下の質問を頂きました。

「YouTubeの企業アカウント開設を検討しているのですが、YouTubeの企業アカウントについて1から教えていただきたいです。」

確かに昨今、YouTubeマーケティングが拡大している中でYouTubeの企業アカウント開設を検討されている方も多いのではないかと思います。

そこで今回は、YouTubeの企業アカウントについて、 株式会社KNOCK動画マーケティング部が1からわかりやすく解説します。

この記事を読むことでYouTubeの企業アカウント開設のメリット、デメリットから作成、運用方法、そして運用時の注意点まで網羅的に理解することができます。

そのため、特定のニーズ「企業アカウントの開設方法」「企業アカウントを運用する際のコツ」等をお持ちの方は、上の目次から該当部分のみ読んでいただくことを推奨します

株式会社KNOCKでは、累計登録者数350万人越え、月間視聴回数1億回以上の実績を有しています。

チャンネルを始めたい・伸ばしたい、現在社内で運用しているが成果が出ずに困っている企業様はぜひお問い合わせください。

詳細については、こちらからご覧いただくことができます。

2021年YouTubeの現状

それでは、本題のYouTubeの企業アカウントについて解説する前に2021年現在のYouTubeを取り巻く環境についてお話しさせていただきます。

そもそも以前からYouTubeは

  • 圧倒的なユーザー数
  • 広告効果の高さ

の2点からマーケティングに有効であると注目されてきました。

実際に、圧倒的なユーザー数を裏付けるデータとして

  • 全世界で毎日数十億回、時間にすると10億時間以上再生されている
  • 全世界でユーザー数は20億人以上(インターネット人口の3分の1)
  • 日本では6,200万人がYouTubeを利用
  • 18~64歳のネット人口の82%がYouTubeを利用

(以上は全て2018年YouTube調べ)

また、広告効果を裏付けるデータとして

  • 「YouTube利用者のうち50%がYouTubeを視聴し購買を決定した経験がある」(2019年Google調べ)
  • 「YouTuberのタイアップ動画の視聴者と非視聴者を比較した場合、商材に対する認知度の向上に加え、興味関心・好感度・購買意欲も約30%上昇する」(2015年UUUM調べ)
  • 「10代の6割が商品購入を検討する際にYouTuberの動画を参考にする」「10代の4割以上がYouTuberが紹介していた商品を購入したことがある」(2018年サイバー・バズ調べ)

等があります。

2021年はこれらに加え、さらにYouTubeのマーケティングへの有効性を高める要因があります。

それは「5G」です。

5Gの普及により高速・大容量かつ高信頼・低遅延かつ多数同時接続が実現されます。

技術的な話は置いておいて、要するに「5Gの普及により動画がより活用され、視聴される」ということが言えます。

長くなってしまいましたが、結論としては「圧倒的なユーザー数と広告効果の高さから既にマーケティングにおける重要性が注目されているが、この趨勢は今後5Gの普及により加速化する可能性が高い」ということになります。

こちらに関しては以下の記事でも解説していますので、興味のある方はお読みください。

あわせて読みたい
YouTubeのプロが語る!YouTubeの媒体価値とは?

YouTubeで企業アカウントを開設するメリット

続いて、今なお拡大期にあるYouTubeにおいて企業アカウントを運用することにどのようなメリットがあるのでしょうか。

ここでは、主に4点のメリットを解説します。

動画媒体による情報発信(広告効果の高さ)

まず挙げられるのが、動画媒体による情報提供です。

YouTube以外のSNS(例えばTwitter、Facebook、Instagram、LINE)でも動画による情報発信を行うことが可能ですが、YouTubeのように数十分のコンテンツは受け入れられなかったり、投稿できなかったりします。

また、YouTubeにおいてのみユーザーの多くが音声ありで動画を試聴するという特徴もあります。

このように情報発信に動画媒体を用いることで多くの情報を短時間で、しかもわかりやすく伝えることができます。

というのも、テキストや写真などの紙媒体が1枚あたり1,000文字分の情報量を伝えるとすると、動画は1分間で180万文字分の情報量を伝えることができると言われているからです。

このように伝えられる情報量に大きな違いがあるため、動画を用いることで消費者に「多くの情報を」「短時間で」伝えることができます。

また、動画を用いることで紙媒体では伝わりづらい細かなニュアンスまで伝えやすいです。このような差から、動画を用いることで商品、サービスについて消費者に「わかりやすく」伝えることができます。

これらが前述の広告効果の高さを担保していると言って良いでしょう。

幅広い世代へのリーチ(圧倒的なユーザー数)

続いて挙げられるのが、幅広い世代へのリーチです。

前述のように、YouTubeは非常に多くのユーザーを抱えており、またその属性も老若男女問わず多岐に渡ります。

これだけ多くのユーザーを抱えているプラットフォームでマーケティングを行うことにより多くのユーザーへのタッチポイントが創出されます。

また、幅広い世代へのリーチと同時に詳細なターゲティングも可能です。

コンテンツの質やタイアップするYouTuber、さらには動画を投稿する時間を調整することによって見込み顧客に効率的にリーチすることが可能です。

他のSNSでの共有を用いた拡散

続いてあげられるのが、他のSNSでの共有を用いた拡散です。

YouTubeではこのような「共有ボタン」があり、他のSNSでの拡散が容易です。YouTube 企業アカウント

これにより、質の高いコンテンツであればユーザー間での共有により、より多くのユーザーへのリーチが可能になります。

ちなみに、ここでいう質の高いコンテンツとはユーザーが面白い、あるいは役に立つと感じるコンテンツを指します。

このことについては、「3Hコンテンツストラテジー」の記事で解説します。

3Hコンテンツストラテジーについては動画マーケティングに必須!?Googleが提唱する3H 戦略を解説をご覧ください。

SEOの間接的な効果

最後に挙げられるのが、SEOの間接的な効果です。

Googleの上位表示されるコンテンツにはwebサイトだけでなく動画も含まれます。

そのため、見込み顧客が動画経由でwebサイトに流入するという流れが考えられます。

また、YouTubeにアップされている動画をwebサイトに埋め込むことは容易であるため、動画埋め込みによりwebサイトの平均滞在時間が伸び、直帰率が低下する等のSEOへの効果も期待できます。

YouTube企業アカウントを開設するデメリット

続いて、反対に企業がYouTubeアカウントを開設するデメリットはどのようなものがあるのでしょうか。

ここでは主に2点解説します。

時間と費用がかかる

1点目は時間と費用がかかることです。

まず時間に関して、YouTubeは粘り強い動画投稿やVSEO(Video SEO:動画のSEO対策)に関する細かな工夫が必要になるため、一朝一夕で成果が出るものではありません。

企業アカウントを開設したそばからすぐに売上が向上したり、企業認知が深まるわけではないので辛抱が必要です。

かと言って、前述のようなYouTubeの特性に裏付けられたマーケティングにおける有効性は揺るがないため、しっかりと運用に取り組むことで一定の成果をあげることはもちろん可能です。

YouTube運用に関するノウハウについてはこちらをご覧ください。

VSEOについてはYouTubeでもSEO対策は必要!動画を上位表示させるには?をご覧ください。

次に費用に関して、YouTubeマーケティングはその有効性から多くの企業が参入している専門的な領域であるため、多くの費用がかかります。

一般的なYouTubeの動画制作のプロセスは

  1. 企画
  2. 撮影
  3. 編集
  4. 投稿
  5. 効果測定

の5つの工程からなります。

1本の動画を制作するだけでこれだけの工程が必要であるため、それ相応のリソースを割く必要が出てきます。

これにより多くの機会費用が発生します。

また、質の高いコンテンツを制作しようとすると、それ相応の機材(カメラ、マイクや変種ソフト)や場合によってはタイアップするYouTuberに費用が発生します。

炎上のリスクがある

2点目は炎上のリスクがあることです。

これはYouTubeに限らず他のSNSに関しても言えることですが、不特定多数の視聴者がコンテンツを視聴している分、あらゆる価値観や意見が存在するため、そういった点に配慮しなければいわゆる炎上が起こってしまうリスクがあります。

YouTubeの企業アカウントが炎上してしまうとそれだけでその企業にはマイナスイメージがついてしまうため、本業にも炎上の被害が及んでしまう可能性があります。

企業のYouTube運用のリスクについては以下の記事でも解説していますので是非ご覧ください。

あわせて読みたい
企業のYouTube運用リスクとは?リスクやその対策について解説

企業の成功事例

続いて、実際にYouTubeの企業アカウントで成功している事例を紹介します。

ここでは4つの成功事例をとりあげます。

この記事で紹介されていない成功事例については、【企業必見】YouTubeマーケティングの成功事例を徹底解説で解説しているので、あわせてご覧いただけますと幸いです。

L’OPERAIO Channnel

チャンネル運営:輸入中古車の売買及びメンテナンスを行う企業

チャンネルの提供価値:本当に車好きのプロが、忖度なしに車の情報を発信している点に価値がある

YouTube 企業アカウント

(L’OPERAIO SHOPPING CHANNEL:https://www.youtube.com/channel/UCleEjKtB476UHtZmOaMaD-g

(L’OPERAIOぶっちゃけファクトリー:https://www.youtube.com/channel/UC9w_N6wxI3H7Uy3KJh-DUEg/featured

ジャンルごとに特化した2つのチャンネルに分割し、明確なCTAを設置しています。

同時にYouTubeの機能をフル活用して集客、見込み顧客のファン化、ブランディングを確率しています。

また、将来高級車を手にしたい、という若年層(見込み顧客)への種まきとしても機能しています。

読売ジャイアンツ

チャンネル運営:プロ野球球団

チャンネルの提供価値:ファンと同じ目線に立ったコミュニケーションと、ありのままの映像に価値がある

YouTube 企業アカウント

(読売ジャイアンツ:https://www.youtube.com/channel/UCXxg0igSYUp0tqdd6luPEnQ)

ファンが求める「公では見られない裏側」を公開しており、野球以外のコンテンツが盛り込まれる等コンテンツの種類が豊富です。

また、ファンとのコミュニケーションを大切にするからこそ、ファンの自発的なツイートも増えPR効果が絶大です。

B.R.CHANNEL Fashion College

チャンネル運営:高級メンズ服のオンラインショップ

チャンネルの提供価値:有名編集長が情報コンテンツを発信する点に価値がある

YouTube 企業アカウント

(B.R.CHANNEL Fashion College:https://www.youtube.com/user/brchannelqa

YouTubeでは「誰が」発信するかも重要な要素であり、このチャンネルでは業界TOPが価値ある情報を発信することでシェアをとっています。

それにより、このチャンネルを見れば「大人か格好いい服のトレンドはバッチリ」というブランディングを確立しています。

EveEve -恋愛サポートメディア

チャンネル運営:出会い系アプリ

チャンネルの提供価値:本当は聞きたいけれどなかなか聞けない情報を発信する点に価値がある

YouTube 企業アカウント

(EveEve -恋愛サポートメディア:https://www.youtube.com/channel/UCMS3gJglLx5-uTgiD1JpTuA

視聴者が知りたい情報をインタビュー形式で収集し、なかなか聞くことのできない生の声を発信しています。これによりアプリの集客や顧客のファン化を両立しています。

また、これはアプリの利用者にとって3HコンテンツストラテジーのうちのHelpコンテンツとしても機能しています。

YouTube企業アカウントの開設方法と初期の設定

ここまでYouTubeの現状、企業アカウントのメリット、デメリット、そしてYoutubeの企業アカウントの成功事例を解説してきましたが、ここからは実際にYouTubeの企業アカウントを開設し運用していく方法を紹介します。

この記事では簡易的な方法でアカウントの開設方法を解説していますが、もしこれだけではわかりにくいと感じた場合は、以下の記事で詳細を解説しておりますのであわせてお読みください。

あわせて読みたい
【企業様向け】YouTubeのアカウント開設方法と初期設定を解説

①Googleアカウントを取得する

YouTubeのチャンネルを作るためにはGoogleのアカウントが必要です。

こちらからアカウントを取得してください。

YouTube 企業アカウント

企業アカウントは個人アカウントとは別に新しく作ることをお勧めします。

その理由は企業チャンネルを使えば、個人チャンネルとは違いIDやパスワードがプライベートなものではないので共用でき、複数人での管理がしやすいからです

②「企業チャンネル」を作成

Googleアカウントを作成した段階で個人のYouTubeチャンネルが自動的に作成されていますが、ここではビジネスに使用する「企業チャンネル」を作ることになります。

先ほど作成していただいたGoogleアカウントでこちらを開いていただき、チャンネル名を入力して、企業チャンネルを作成しましょう。

下の「新しいチャンネルを作成」から新しいチャンネルを作成します。

YouTube 企業アカウント

チャンネル名の決め方については登録者数激増!即実践可能なYouTubeチャンネル名の決め方を解説をご覧ください。

また、チャンネル名はこの後変更することができるので、一旦アカウントを作成されて後ほどチャンネル名を検討するということも可能です。

③チャンネル設計をする

チャンネルの細かい設計は企業チャンネルにログインしてから行います。

YouTube 企業アカウント

チャンネルをカスタマイズ」から、チャンネルのアイコン、チャンネルアートの設定、チャンネル説明文の入力が可能です。

アイコンやカバー画像には、自社のロゴであったり自社のモットー、伝えたいことなどを表す画像を使うとユーザーに対する良いアピールになるでしょう。

アイコンの設定方法については【YouTube】アイコンの変更方法を画像付きで簡単に解説!をご覧ください。

チャンネルの設定方法については【画像あり】YouTubeのチャンネルアートの変更方法を解説!をご覧ください

運用時のコツ

最後に、運用していくにあたってのコツを、よくある失敗と照らし合わせながら解説します。

運用していくにあたって重要な要素を挙げたら枚挙に暇がありませんが、今回はその中でも最も重要な要素を紹介します。

KPIの設定

これまで多くの企業様のYouTube企業アカウントの運用に携わらせていただく中で、先ほど簡単に触れさせていただいた

  1. 企画
  2. 撮影
  3. 編集
  4. 投稿
  5. 効果測定

の効果測定を怠ってしまう企業様を多く見てきました。

しかし、YouTubeの企業アカウントを運用する上で成果を出すための最も重要なポイントは動画投稿後の解析と改善です。

これを防ぐために、明確なKPIを設定して常に効果測定を怠らないことを意識しましょう。

KPIの例としては

  • チャンネル登録者数
  • 動画の視聴回数、コメント数、いいね数、総再生時間
  • YouTubeの企業アカウントからのwebサイトへの流入数

等が代表的ですが、あくまでYouTubeの企業アカウントの開設の目的を忘れてはいけません。

ブランディングに重きを置いた運用であれば、再生回数やチャンネル登録者数をKPIに設定することが理にかなっていると言えますが、売上をあげることを目的とした運用であれば上記のようなKPI設定はあまり好ましくありません。

そのような場合は、YouTubeの企業アカウントからのwebサイトへの流入数や実際の売上への貢献を測定すべきでしょう。

YouTubeのKPIに関しては、以下で詳細に解説しておりますのであわせてお読みください。

あわせて読みたい
YouTubeを運用する際のKPIは?代表的なKPIと特徴を解説!

視聴者目線のコンテンツ制作

上記以外には、企業様目線のコンテンツ(企業の伝えたいことばかりを詰め込んでしまうコンテンツ)を制作してしまう事例を多く見てきました。

YouTubeの企業アカウントを運用するにあたって、そもそもコンテンツを視聴者に視聴してもらわなければならないため、視聴者が心の底から見たいと考えるコンテンツ(視聴者の役に立つ、面白いと感じるコンテンツ)を制作することが非常に重要です。

具体的には、

  • エンタメ要素を盛り込む等、ユーザーの興味関心を惹きつける
  • ユーザーが視聴する意義のある内容を盛り込む(面白い、役に立つ)
  • 広告感を抑えたコンテンツにする

これらは必ずしも全てのケースに当てはまるわけではありませんが、基本として意識していて問題ないでしょう。

YouTubeの企業アカウントのまとめ

いかがだったでしょうか?

とても長い記事になってしまいましたが、これでYouTubeの企業アカウントの基本を網羅的に理解していただくことができたかと思います。

まとめ
・企業のYouTubeアカウントは強いマーケティング効果というメリットがある。
・企業のYouTubeアカウントは費用や炎上の可能性といったデメリットがある。
・運用する際にはKPIの設定や視聴者目線を忘れない

この記事を参考に、是非YouTubeの企業アカウントを開設してみてください。

株式会社KNOCKは、以下の事業を手がけています。

  • 企業×インフルエンサーのコラボプロデュース支援(インフルエンサーと企業によるプロモーション活動をワンストップでサポート)
  • 企業様のYouTube活用支援(YouTube運用代行・コンサル)

企業様に寄り添い、成果を実感していただける運用を行わせていただきますので、 YouTubeマーケティングをご検討の方は、お気軽にご相談ください。


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